23.03.18 24.04.03 更新

グラフィックデザインコース卒業生 西崎 史絵さんインタビュー

学生インタビュー
東京校

2022年にグラフィックデザインコースをご卒業された西崎 史絵(にしざき ひとえ)さんにインタビューさせていただきました!

 

 

 

 

―――入学のきっかけは?

 

もともと商社の新規事業立ち上げの部署でリサーチや企画がメインの業務だったのですが、異動で新しいWebサイトの立上げ・運営・管理を任されることになったんです。私自身はデザインを学んだことはなく、これまで一度も触ったことのないIllustratorをネットや本で調べながら独学で学び、簡単なバナー等のデザイン制作をしていました。

 

 

しばらくは何とか業務を進めていたのですが、独学だとIllustratorの操作ことはわかっても、「なぜ、この配置なのか」「デザインの意図は」など仕事で求められるクオリティまで至らず、短時間で高クオリティを求められる業務に独学では間に合わなくなってきたので一度きちんと学ぼうと思いました。

 

 

未経験ではありましたが、クリエイティブやデザインをすることに苦手意識は生まれませんでした。段々と将来的には手に職としてデザインをベースに仕事ができたら良いなと考えるようになり、先行投資をして勉強しようと決意しました。

 

 

 

 

―――バンタンに入学する決め手になった点は?

 

働きながら学ぶことができるスクールを他にも12校調べた中で、週1回通学で通いやすいという点と、実際に業界で活躍されているデザイナーを講師にむかえているという点でバンタンに決めました。

 

 

―――仕事とバンタンの両立はいかがでしたか?

 

平日は仕事後から寝るまでの間をどう有効的に使うかを工夫していました。課題に取り組む時間の確保が大変でしたね。時間がないからといって適当なものを提出したくないですし、自分としても良いものを作りたいという思いがありました。また、課題のプレゼンテーションでは現役クリエイターである講師やクラスメイトから講評をもらえる機会なので自分の全力を出し切りたいと思って取り組んでいました。

 

週末だけでなく平日のスキマ時間を活用して「繰り返し考える時間」をたくさん捻出できるよう心掛けていました。

 

 

―――バンタンに入学して良かったと思う点は?

 

共に切磋琢磨できるクラスメイトの存在は大きかったです。

 

クラス制ということもあり、十数年ぶりのスクールライフがとても楽しくて。自分ひとりで頑張るのではなく、わからないところは教えたり、教えてもらったりお互いに高めあえる環境がすごく刺激的な1年間でした。デザインが好きという共通点があるのでオススメの美術館や展示に一緒に行ったりしながら、大変ではありましたがへこたれずに頑張れたと思います。

 

 

クラスメイトとは卒業後も、食事に行って近況報告をしたり、一緒にグループ展をしたり今も仲が良いですね。

 

 

 

 

もう一つは、講師の方々からリアルな声が聞ける点はバンタンの強みだと思います。授業では「実際の仕事の現場では~」といった情報を色々話してくださったので、ただIllustratorPhotoshopの使い方だけでなく、クライアントとのやり取りからお金の話まで「デザインを仕事にするということは」というリアリティのある情報を得ることができました。

 

制作物に対しても、時に厳しいアドバイスをいただくこともありましたが、プロの視点で本気のフィードバックをいただけたことが嬉しかったですし、今振り返ってみてもとても為になりました。この1年間はとても良い時間だったと感じています。

 

 

―――デザインを学ぶ中で大変だったことは?

 

個性を出すというのは、すごく難しいですね。

 

様々なアイディアを考えてデザイン制作を進めていく中で、最終的に自分が「これだ!」と思うデザインを決定することにとても時間がかかりました。

 

 

日常生活の中でたくさんデザインを目にしてインプットしているうちに、オーソドックスな、この場合はこうだろうといった固定概念に引っ張られてしまうこともあり、自分らしさを表現する難しさを感じます。

 

 

―――西崎さんにとってデザインの魅力はどのような点ですか?

 

個人的にはロゴを考えるのが好きです。

 

今の仕事でも、文章で書いてあるものを一瞬で分かりやすく伝えるビジュアルを考えることがありますし、友人に頼まれて何度かロゴデザインをさせていただいた事もあり、実際に世の中に自分のデザインが発信されていると思うと嬉しいですね。一方で、いくつかアイディアを出したときに、自分が良いと思ったものが相手にとってはそうではなかったり、「伝わり方」が人それぞれ違うことを目の当たりにし、毎回発見があり勉強になります。

 

 

 

▲西崎さんがデザインを担当したキッチンカー「ACERO」ロゴ

 

 

 

▲西崎さんがデザインを担当した美容室「plein beauty salon」ロゴ

 

 

―――在学中に制作した作品についてお聞かせください。

 

前期の授業でコーポレートステーショナリーをデザインしました。はじめは定規や鉛筆などをモチーフに細かくデザインをしていたのですが、もっとシンプルで良いと講師からアドバイスをもらい、そこから削ぎ落すデザインが考えられるようになりロゴデザインの面白さを知りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルーのメニューはブランディングの授業で「牧場にあるカフェ」という想定でデザインしました。地方の牧場の集客促進のために、わざわざ足を運んでみたいと思う場所を作ろうという企画です。その牧場ならではの牛・チーズ・ミルクなどを使用したメニューが提供され、スペシャルな空間で少し贅沢をするというようなブランディングで、全体的に少し高級感があるようなデザインにしています。

 

 

都会に疲れた人たちが癒しや開放感を求めて来たいと思う場所という意味を込めて、牛のロゴマークは枠をつけていなくて「囲わない」デザインにしたのもポイントです。

 

 

 

 

こちらのビール瓶のパッケージデザインはビールの材料である実際のホップの写真からインスピレーションを受けてデザインしました。また店名を「1-1-1BREWERY」とし、ロゴは店内でビールを囲む2人をイメージしてデザインしました。

 

 

小島講師に製本方法を教えていただき、PC画面内のデザインだけでなく実物のサンプルまで作りました。

 

 

―――卒業後の活動について教えてください。

 

今は現職を続けながら業務の中でデザインスキルを活用しています。IllustratorPhotoshopの操作スピードが格段に向上したのはもちろんのこと、それ以上にデザインを学んだことで、今までは気に留めていなかったようなものにも目を配るようになりました。日常の様々なところからデザインのインスピレーションを受けるようになったことで自身のデザインの幅が広がったと思います。社内でも自分のデザインの意図を伝えられるようになりました。

 

 

入学当時は転職も視野に入れて、ポートフォリオの準備をしていたのですが、卒業と同タイミングで結婚が決まりました。パートナーがビールの醸造をしており、自分のクラフトビールのお店を開く予定なので、今後のライフスタイルについても二人で話し合っているところです。偶然なのですが、彼もバンタンのグループ校レコールバンタン(食の学校)の卒業生なんです。

 

 

私自身が今後どのような活動をするかは未定ですが、このタイミングでデザインを学んでおいたことで、現職でデザインスキルを活かしていくのはもちろんのこと、デザインを通じて地域活性化のような活動にも興味がありますし、前職はカフェで働いていたので将来的にはカフェをやりながらフリーランスとしてデザイナー活動を両立するのも良いなと、色々考えています。何より、家でじっとしている性格ではないので、外に出てコミュニティを広げていければと思います。

 

 

 

ライフステージの変化に合わせて、働き方や仕事の選択肢を広く持てるのもデザインを学ぶ魅力ですね。今後のご活躍を期待しています!

 

 

ありがとうございました!

 

 

 

 

PROFILE

 

西崎 史絵(にしざき ひとえ)

 

2022年バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジ グラフィックデザインコース卒業。商社に勤めながら、趣味で知人のロゴや制作物をデザインするなど活動している。

 

Instagram@toetoetoe_h

 

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