ファッションデザイン卒業生ブランドADDIXY 2024 Spring Summer EXHIBITIONに訪問&インタビュー
ファッションデザインコース卒業生の堀内 咲季さんがデザイナーをつとめるアパレルブランド「ADDIXY」が《2024 Spring Summer EXHIBITION》を開催されましたので会場まで、お話を伺ってきました!
──2024 Spring Summer collectionについてお話をうかがえますか?
2024SSシーズンテーマは「School Gothic」です。ブランドのベースとなっているパンクカルチャーとクラシカルな世界観をベースに、スクール制服の要素をミックスしました。
フォーマルなアイテムや雰囲気を着崩す、壊していくという部分にパンクの精神、美学を感じ、個人的に好きなテーマなのでシーズンの構成を描いていく中で、テーマとしました。
「Gothic(ゴシック)」というのは私がこれまで聞いてきた音楽の影響を受けたものですが、パンクよりも静かで冷たく美しい印象がイメージに合っていたのでPunk(パンク)ではなく、Gothic(ゴシック)としました。
シャツやネクタイ、ジャケット、チェックパンツなどスクール制服を連想するアイテムにライダースやボンテージなどディテールでパンクロック要素を追加しエレガントでありながらパンクカルチャーの要素を融合したスタイルに仕上げました。
──コレクションの中で特にイチオシのアイテムを教えてください。また、そのアイテムのおすすめのスタイリングも教えてください。
イチオシはメインルックで使用しているFEATHER TULLE SHIRTS DRESSです。鮮やかな赤と黒のフェザーチュールの色のコントラストが気に入っています。フェザーチュールの華やかな印象とシャツワンピースのすっきりとした端正な印象のコンビネーションで、モードかつインパクトのあるワンピースです。直線的な袖口のアコーディオンプリーツや後ろに緩やかに繋がっていくシルエットもポイントになっています。スタイリングとしては1枚でインパクトがあるのでワンピース単体での着用や、ルックのようにネクタイ等少しマニッシュな印象をプラスできるアイテムと合わせるのもおすすめです。
▼FEATHER TULLE SHIRTS DRESS
──来場者の方からの反響はいかがでしたか?
今シーズンより、ブランドの表現したいストーリーをこれまでよりも伝わりやすくするためシルエットとディテールにこだわったアイテムのみに絞ったうえで型数も増やしました。
これまで購入いただいていた方々からの今回のコレクションに対する反応は気になりましたが、結果としてこれまでよりも反響も良く、よりブランドの世界観が伝わりやすくなった、とのお声をいただきました。
──発表されるシーズン毎のLOOKへの確かなこだわりを感じられるADDIXYですが、どのようなことを意識されて制作されていますか?
LOOKはブランドのヒストリーとして残っていくものなのでとても大事にしています。
ADDIXYとしてパンクという大きなテーマはありながらも、私が描きたい世界はわかりやすいパンク、ではなく、洗練された大人な世界に潜むニュアンスとしての静かなパンク・反骨精神なのであまり直接的な解釈にならないようなビジュアルにすることは意識しています。
LOOK掲載HP
https://www.addixy.com/blogs/lookbook/2024-spring-summer
──最後に今後の展望をお聞かせください。
2022年1月にブランドを設立し、立ち上げから早2年が経過しました。これまで多くの方々に助けていただき、なんとか続けることができました。ブランドに関わっていただいた全ての方に感謝しています。今後はこれまで以上にブランド運営、拡大に力を入れていくため、昨年法人化し会社としてADDIXYを運営していくことにしました。3年以内に東京ファッションウィークにも参加したいと考えています。ブランドとしてはまだまだこれからなので、より多くの方々に愛され、自由に自分らしくありたい人達の背中を押すようなブランドに成長していけたらと思います。
在学中にブランドを立ち上げてから2年が経ち、今後もブランドの拡大や東京ファッションウィークへの参加を目標に立て、着実にブランドとして進化を目指す堀内さんの活躍が楽しみです!!
*堀内さんの過去のインタビュー記事はこちら
https://www.vantan-career.com/schoolnews/detail.php?ne_id=651
【PROFILE】
堀内 咲季(ほりうち さき)
1989年7月19日生まれ。大学時代に109系ブランドの販売員として3年間勤務。京都大学卒業後、会社員として働きながら女性ファッション誌の読者モデルとして活動し、その後芸能事務所に所属。年齢やライフステージが進むにつれて、好きなものよりも社会が求める像に合わせなくてはならない同調圧力に疑問を持ち、大人世代が もっと自由にファッションを楽しめるようなブランドを作りたいという想いで2022年1月、バンタンデザイン研究所キャリアカレッジに通いながら自身がデザイナーを務めるアパレルブランド『ADDIXY』を個人で立ち上げた。現在は東証一部上場企業にて働きながら、ブランド運営体制強化のため昨年2023年11月にADDIXY株式会社を設立。